- さとうの日記。(2017 GW)
- 2017.05.15 Monday | さとうの日記。 | posted by ARTS&CRAFT 静岡手創り市 |
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スタッフでありながら私はスタッフが書くブログを読むのがとても楽しみである。
今までは読む側だった読者が書き手という反対側に立つなんて…
頭が真っ白だ。でも髪は真っ黒だ。
「今回の栃木のブログはさとうちゃんが書いたら?」
旅の途中に投げかけられた言葉。
ハッとしたし、ゾッとした。
私は今までスタッフになってからこのようなブログを書いたことがない。
文章や国語に関して嫌いではないが苦手意識がある。
少し前だったらどうにか断っていたと思うが、
挑戦しないことには出来るようには決してならないと思い引き受けることにした。
向き合うことで一歩踏み出そう。
「1年前のゴールデンウイークは何をして過ごしていましたか?」
…私は思い出せません。
記憶力の問題?いや、おそらく特別何かをしていなかったからでしょう。
でも今年のゴールデンウイークのことはおそらく来年思い出せることでしょう。
思い出せなかったら…(笑)
2泊3日の栃木の旅にタイトルを付けるとしたら『異文化交流』。
県が違うだけで見える景色が違うなと感じた。
具体的に何を?と聞かれると難しいですが感覚的に。
私の日常にないことばかりが起きすぎて外国に来たような感覚。
頭と心が終始追いついてなかったと思う。
そして情報が多すぎて常にパンクしていた。
旅行に行くためには荷造りをしなければなりません。
(現地調達という方法もあるが)
私は荷造りがパパッとできない。
計画性をもって始めないからなのか、
途中で面倒になって出かけるのさえ面倒くさくなることがある。
滅多に旅行に出かけることがないので、久しぶりの外泊。そして荷造り。
一緒に行った人にそんなことは伝えていないが、荷造り中に本当に面倒くさいと思った。
でもそれを乗り越えて本当に良かったと旅の途中で感じることになる。
頑張ったな、荷造り中の自分。
また、栃木に行くにあたり明確な目的は個人的に持っていなかった。
ただ「行ってみたい」。初めての栃木なのにそれしかなかった。
なので、ここに行きたいとかここが見たいとか、そういったこだわりが特になかった。
行きたい人のところに付いて行かせてもらえれば十分であった。
行き先を考えてくださったYさん、Aさんに感謝。
栃木への出発日の前日に東京へ。
東京で静岡スタッフに会うのはなんだか落ち着かないというのか少し緊張した。
これから何日間も一緒に居るのに初めの間は何故か緊張した。
翌日早朝に東京を出て途中事故渋滞にはまった。
変わらない景色。車内は沈黙。
車に羽が生えて飛んでいけたら…と少し考えたけど羽が生えることはなく、
運転手を除いてしりとりを始めた。
このしりとりは去年の松本行きの車内でTさんから教えてもらった楽しい遊び。
Tさんありがとう!
この旅でもしりとりは大活躍。
栃木に来て初めて口にしたものが餃子。
人生で初めてビールと餃子を一緒に食べた。
餃子は餃子であって、ビールはビールであった。
相乗効果は無かったように思えた。ちょっと残念。
ビールは飲めるけど美味しいと思ったことがまだない。
食べ慣れてるからなのかそれが本当に美味しいと思えるからなのかが分からないが、
お母さんが皮から作る餃子が今のところ一番だなと他を知って痛感した。
同じ食べ物でも表情が全然違う。不思議。
お腹が満たされたところで陶器市へ。
私は器にすごく興味がない。
手創り市の先輩には器に興味がある方が多いし、熱がある。
私にはまだなく、それはなぜだろう?と思っていたが、
陶器市で器を見て回っているときに文字になっていきなりスッと降りてきた。
器を見て素敵だなと思うことはあっても私の生活の中で器にこだわりを持つことがない。
それは一人暮らしじゃない、料理をしない・食べる専門などといった要素からなんだと思う。
料理を作らなくてももちろん買うことはあるだろうが、
器の色や形を見て頭の中でこんな料理を盛り付けたり…
と想像できないから『買う』には中々結びつかない。
ご飯を食べるとき器をもちろん使っているが、今の私にとって器はさほど重要ではない。
そこに豊かさを求められる余裕がまだないのだろう。
それか食べ物にしか目がないのかもしれない。
でもそれってなんでだろう?
素敵な器でご飯をいただいた経験が少ないから?
食事の時間をパッと済ませて大切にできてないからなのかな。
そして器を見てこれが良い!と思ったこともほとんどない。
みなさんは何で選んで良いと思うのだろう。
もちろん、人それぞれなのだがそれが気になった。聞いてみたい。語っておくれ。
また、陶器市でたくさんの器を見る中で、知識はないが作ってみたいなとも思った。
全く分からないからこそ作ってみたいと思ったのだろうか。
陶器市のあとは作家さんのところにお世話になった。
暑さに体力を奪われ歩き回って疲れたところであったからか緊張が少し薄れていた気がした。
ほとんど知らない人を家にあげてその上泊めるだなんて、
「テレビで見る芸能人のやつか!」なんて今になって思う。一般人なのに。
そして緊張が薄れていたと思っていたのは疲れからの麻痺であった。
気にかけて話しかけてくださったパスを活かせれず…
緊張がなくなったのはお風呂上がりにいただいた美味しい夕飯のころ。
鴨鍋もお芋も全部美味しかった。また食べたいな。
なんでそういう流れになったかは覚えていないが、
元々用意していないその時に生まれた疑問を躊躇することなく投げかけることができた。
全部は覚えていないがとても贅沢な時間で楽しい夜であった。
寝る前に自宅横の工房にもお邪魔させてもらった。
私自身は初めて足を踏み入れる工房。
初めて見るものに、私は具体的な感想を持てないのだろうか。
それでも広いなと率直に思った。
初めて見るものに圧倒されたが疑問に思ったことを投げかけれた。
工房を後にしようとした時に蜘蛛が現れた出来事は忘れないでしょう。
そして私はパン屋にはならないでしょう。
翌朝は昨晩スーパーで買った関東・栃木限定なのかな?レモン牛乳をみんなでいただいた。
飲んだらみんなの表情がさわやかじゃなかった。朝なのに。
レモン牛乳は結構甘かった。
味にレモン感は全くなかったけど色味はレモン色だった。
お別れを告げ、車に乗り込む。
次の行き先は私の頭に入っていない。行き先はどこでもいい。
そんな歌詞があったような…(お任せしてばかりでごめんなさい)
しりとりを挟みつつ、SHOZO CAFEの本店へ。
私はコーヒーやビールを普段欲しがらないが、
今回の旅では普段頼まないものをわざと選ぶようにした。
SHOZO CAFEでは初めて目にしたアイリッシュ珈琲を。
上に乗っているクリームがとても美味しかった。ずっと飲んでいられそうだった。
下はウイスキーとコーヒーでお酒と珈琲だなって。そのまんま。
飲み干した後、何かがいてスプーンですくうとそこにはご褒美のザラメがありました。
ザラメ美味。
その日の晩は別の作家さんのところへお世話になりました。
昨晩の自然に囲まれたところとは違って住宅街。
夕飯はお好み焼き。
ひとりひとり焼くという、焼いたことのない人からすると恐ろしい時間であった。
お好み焼きなんて食べる専門だよ…。
お好み焼き対決なんていうから、楽しいかな?なんて思ったが、
自分の番に楽しさなんて一欠片もなかった。
お好み焼きは何も悪くないがトラウマになりそうだった。
その後の焼きそばも。
料理を積極的にしてこなかったことに少し後悔をしたし、
美味しく出来なかったことに悔しさもあった。
…少しずつ始めよう。
作っていただいたお好み焼きはどれも美味しかった。リベンジしたいですね、いつか。
お好み焼きを順番に焼くということでみんな自分の番になると真剣で手が震えてる人も居た。
自分の番が終えた人はホッとしていて、これからの人は緊張していた。
みんなの視線はお好み焼きに集まり静かな時間が流れていた。…緊張した。
全員参加というのは楽しかったが、無口になってしまったのは残念だった。
来年あるならお好み焼きは工夫するか、チェンジ希望です!(笑)
お風呂を待っている間、
酔っ払った作家さんとお話をさせてもらったがそれがとても面白かった。
前進したかと思いきや後退の繰り返し、最高でした。
最後までお話しできなかったので是非ともまたお話しをさせてもらいたい。
陶器市が折り返しのところでお疲れだったであろうに、
我々を迎え入れて下さった作家さんを含めご家族の方には感謝しかないです。
本当にありがとうございました。
たくさん頂いたものをこれから返せるよう生きていきます!
今回の旅で何度も考えたことが『自分との比較』。
最近自分が分からないと感じることが多々あった。
正直今も答えは見つかっていない。
20数年と自分をやっているが分からないことがたくさん、
というか分かってないんだなと気づく。
自分以外の人は、
人と会う時にどんなことを考えて接しているかは分からないが、
普段人と会う時に年齢や性別や立場?などの
肩書きといわれるものを気にしたことはおそらくない。
世間的に凄いと言われる人であったとしても
自分と同じ「人」であることに変わりはないし、
そこに共通点があるからなのかな。
帰ってきて撮った写真を見返していた時、
年上かどうかとか性別とか外見のことをふと考えたけど、
多くの時間を共有できることを不思議に思うし面白いなって。
スタッフになってなかったら多分交わることのない人々。
こういうのを縁って呼ぶのかな。
陶器市以外は古道具屋さんに行ったりカフェに行ったりお店をぐるぐるした。
古道具屋さんで古道具たちを見て
この子たちはどこからやってきたのだろうと不思議に思った。
どこから来るんでしょうね。
そういえば私は見た目が拳銃の水鉄砲?を手に入れた。それを持って歩くのはドキドキした。
今回の栃木の旅で思ったこと感じたこと考えたことはたくさんあったが、
ひとつ挙げるなら「人と会うのは大変、だけど楽しい」。
人と会い過ぎたらひとりの時間が欲しくなる。
ひとりの時間が多くなると人と会うのが億劫になったりする。
どちらかが偏らずうまくバランスを取っていけたらいいな。
ひとりではそのままなことも、
人と接することで引き出されたり研ぎ澄まされる何かがたくさんあった。
おそらく人と触れ合わないと気付けないこと。
そんなことを思ったのは久しぶりだった。
『ギブ・アンド・テイク』ができるようになりたい。
関わった全ての人にありがとう。
陶器市を初めて見て、初めて栃木を訪れて思ったのは「こんな感じなんだ」と。
初めてだから比較するものがなく、
その場を感じること受け入れるので精一杯であったように思う。
感想を求められても言葉にするのが難しいけど。
もし次回があるならレベルアップして帰ってきたい。
帰りの車内での会話も全部覚えてないけど、それはそれで。
この言葉を使うのは照れ臭いけど愛を感じました。
東京でのホルモンも濃かった。
最後の最後まで。
全部現実だったけれどそうじゃない夢のような時間でした。
楽しかった。
ソーラーパネルと蔵が多かった栃木、ありがとう。GWもみんなもありがとう。
また会う日まで。
さとう
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