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Q&A 2018.04:小野銅工店 / 鈴木萌子

 

 

2018年春季A&C静岡手創り市出展者とスタッフによるQ&Aをお届けします。

ご来場前にご覧いただけたら幸いです。

 

*まとめ記事はこちら*click!!

 

 

 

 

Q&A 2018.04

 

エリア5−6出展

 

小野銅工店

https://www.facebook.com/onodoukouten

 

 

担当スタッフ

荒巻

 

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今回、わたしは小野銅工店さんにQ&Aをしました。

ご覧いただけたら幸いです。

 

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荒巻:

まずはじめに、自己紹介をお願いします。

また小野さんが現在の活動(ものづくり)をすることになった経緯を教えてください。 

 

 

小野さん:

静岡県の沼津市で小野銅工店の三代目で育ちました。

銅工店とは昔でいう錺職人なのです。祖父は神社・寺・住宅の銅飾り物から銅製品を作っていました。

もちろん銅版葺の屋根仕事もやっており、父はその祖父の仕事を受け継いで行きました。

私は、会社勤めという中で生きていくことが苦手だということに20歳ぐらいに気づき、学校を卒業すると父のもとで屋根仕事をする様になりました。

今作っている鍛金の作品も祖父の頃ではごく当たり前の技術でしたが、安価な工業製品に押されて父の頃にはできる人もいなくなってしまいました。

ただ県下でも少数ですができる人が残っていたので、ほんの1週間ですが銅板を叩くという基本の基本を教えてもらうことができました。

これは今から思うと、制作する技術の基本を見て手で叩いて教えてもらっていたんだという事がわかります。

余談ですが、昨年富士のクラフトでスプーンを作ってくれた女の子がその教えてくれて人の曽孫だったことがありました。

縁というのは必ず回ってくるものなのでしょう。技術もです。

 

仕事をしている中で、どうしょうもなく自分のものが作りたい気持ちになってきました。

人の描いた設計図から作るのでなく自分の描いたものが作りたくなってきました。

いろんなものに手を出して見ましたがどうもしっくりこないまま過ごすうちに、美術館で古代の金細工のカップを見たとき、ああこれはどうして道具もないのに作ったのか考えて見たのです。

 

そこで叩きを教えてくれた人と、祖父の仕事をしていた時の姿を思い出して、ああすぐそばにあったんだと思い出したのです。

古い祖父と父が使っていた道具を引っ張り出して何もわからず叩いて見たのが始まりでした。

鍛金のやり方は全て自己流というか自分で失敗しないと身につかないという理屈で叩いて作っています。

自分だけでやりたいんだというのが作り出す源なのです。

これがこの活動に入るきっかけです。

 

 

荒巻:

最初は家業を継いで、そこから今の活動がはじまったのですね。

「どうしょうもなく自分のものが作りたい気持ちになってきました。」という一文にとても惹きつけられました。 

さて、ふたつめの質問になります。 

小野さんのブースで行なわれているワークショップでは、こどもからおとなまで参加しているのがとてもいい景色だなあと思います。

小野さんにとってワークショップを開催することは、どんな想いがあるのでしょうか。

想いというと少し抽象的かもしれませんが、ワークショップを開催している理由や考え、ワークショップを通して小野さんが求めているもの。

そんなことを聞かせていただけたら幸いです。

 

 

小野さん:

やり始めたきっかけは、今から15年ほど前に建築の組合で中学校を回って技能体験をしてもらう事をしてました。

それは銅板のヘラ出しという技能です。

鍛金活動を初めた頃しばらくは販売だけでしたが、何か面白くないです。

コミュニケーション、会話があまりないんですね。そこで思い出したのが技能体験をしていた事です。

何か作ってもらおう、ヘラ出しだとやっている人もいる。

鍛金を始めた頃、自分で使うスプーンをいくつも作っていた事を思い出し、そうだこれを作ってもらえればいいのかも。

これが最初の思いつきです。なんでもやっておくとなんかの役に立つんですね、無駄だと思えることが無駄でなかった。

問題は初心者に作りやすい方法を考えること、どう説明したらいいのかやりながら工夫をしました。

デザートスプーン、カレースプーン、ふつうのスプーンとだんだん種類も増えて、今年からフォークも二種類やることにします。

 

なぜワークショップをやるのか。

ズバリ、平たい板からスプーンの形を作り上げた時の驚いた笑顔を見たいからです。

特に子供達、初めて金槌を持った時の不安げな表情からできた時のにやりにやりという顔に変わった瞬間は

作ってくれてありがとうと感じます。

少し自分の手がいろんなものを作り出すことができるんだという自信を持って欲しいんです、おじさんは。

座っている椅子から飛び上がる子、嬉しくて自分の大切にしている松ぼっくりや石・棒切れ・お菓子をお礼に手渡してくれる子がいます。

捨てられません、私の宝物でもあるから。

こちらがワークショップで作ってもらうだけでなく、形の無い大きな贈り物を交換しているという関係がとっても好きです。

お兄ちゃんが最初にスプーンを作り、次の年に下の弟を連れて自分が教えながら作る兄弟や姉妹が何組もいます。

またお母さんや弟妹に作ってやるんだという子も多くいました。これってとってもいい家庭なんだいいなあと思います。

こちらが子供達からいただける贈り物なんだと思いつつ毎回やっています。

そして、親御さんはじっと見ていてください、上手に自分だけのものを作ることができます。

毎回、今日はどんな子や人が来てくれるのか楽しみなのです。

 

 

荒巻:

ワークショップを開催する理由。

とてもあたたかい気持ちになりました。

『形のない大きな贈り物を交換しているという関係』という言葉に、今まで感じていた小野さんのブースにある、優しい空気に納得がいったといいますか。

小野さんのワークショップを通して生まれるものが、とてもあたたかく、心地のよいものだからこそ、たくさんの方が参加してくださるのですね。

それでは、これが最後になります。

今回、春季小屋企画「わたしと本」に参加くださり、ありがとうございます。

(小野さんはその中の、つくり手とつくる図書館『わたしと本』に参加くださいます)

当日お持ちいただく本はどんな本なのでしょうか。

 

 

小野さん: 

持っていくのは「梅原猛著 / 井上博道写真 羅漢(らかん)淡交新社刊」

わたしが二十歳の頃に出会った本なのです、古い本です。

写真もモノクロですがこれが奥深さを出していいのです。

この本との出会いは、自分という存在に持て余しどんどん他の人たちとかけ離れていく自分に自信がなくなりつつある時でした。

きっと一人になることで、誰からも肯定されないことに不安になっていたんだと思います。

 

この本の終わりの章に紹介されている伊藤若冲・木喰はまだほんの一握りの研究者にしか知られてない存在でした。

梅原猛は若冲についてこう書いています。

 

 

__________ 

 

若冲は知己を百年の後に求めるといったという。

彼は全くの孤高、誰一人彼の精神の奥にあるものを理解しようとしなかったのである。

 

__________ 

 

この本を購入して帰りの電車の中でこの文章に触れた時、涙が溢れてきました。

自分のことは自分にしかわからないんだ、だから自分ともう一人の自分とで生きて行けばいいのだ。

それからちょっと疲れた時は何度も読み返して、人と自分とは違うことが当たり前なので

真っ直ぐいくのもいいし、曲がりながらいくのもいいし、くるくる回っていくのもいいしと考えてみることにしてます。

 

ここで紹介されている羅漢さんには全て会いに行きました。

中でも京都八木の清源寺にある木喰の十六羅漢は一昨年も行きましたが四十年前に行った時と変わらなくありました。

形のとらわれることなく自分の思うままに姿を表現してあるのが自分の中の物を作ることに物凄く影響を与えてくれているんだと納得しています。

彼らは八十過ぎまで製作していたのですが、自分にはできるんだろうか?

 

どうでしょうか、 この本に出会ってよかったです。

 

荒巻:

ありがとうございます。

自分に迷うとき、小野さんの支えとなってくれた本なのですね。

わたしも当日、手にとって読んでみたいと思います。

 

_

 

今回小野さんにQ&Aをさせていただいて、とてもあたたかで楽しいやりとりをさせていただきました。

ぜひ皆さんも会場のブースはもちろんですが、「わたしと本」に置かれた本を通して、小野さんのお人柄に触れてみてくださいね。

 

 

 

 

Q&A 2018.04

 

エリア6−8出展

 

鈴木萌子

http://suzukimoeko.tumblr.com/

 

 

担当スタッフ

齋藤

 

_

 

 

 

齋藤:

今回わたしは鈴木萌子さんにお話を伺いました。

先ずは自己紹介と作品についての紹介をお願いいたします。

 

鈴木萌子さん:

千葉県出身、絵描きです。主にアクリル絵具を使って植物のような絵を描いています。植物をそのまま写生するのではなく、植物を取り巻く小さくて大きな世界を描いてみたいと思っています。

2015年のA&Cから手創り市などのクラフトイベントに出展するようになりました。絵具を使って手描きしたアクセサリーなどを制作しています。

小さなブローチなどを作るときは、ブローチとしての可愛さと、絵としてのスリリングな要素が同居するような作品を心がけています。

絵でもアクセサリーでも、見る人にとって小さな宝物になるようなものを届けたいと思って制作しています。

 

齋藤:

つづきまして小屋企画の「わたしと本」にご参加いただきありがとうございます!

作家さんがどのような本がお好きなのか、お客様もスタッフもすごく気になるところですが・・・今回お持ちいただける本の紹介をお願いします。

 

鈴木萌子さん:

<岡本太郎  「今日の芸術」>

 

展示を見に行った本屋さんで、ちょっと立ち読みのつもりが気づいたら30分くらい経っていて、夢中になってしまった本です。

昭和30年の本ですが、今の時代にも通じる日本社会に対する考察と、芸術に対する岡本太郎の考えが詰まっています。

“過去のできあいのイメージにおぶさるのではなく、豊かな精神で自分たちの新しい神話・伝説をつくるのが芸術であり、また生活なのです。”

“私はこの本全体をつうじて、あなたじしんの奥底にひそんでいて、ただ自分で気がつかないでいる、芸術にたいする実力をひき出してあげたい。それがこの本の目的なのです。”

絵を描くことのなかった人を含むすべての日本人に向けて、芸術への向き合い方をわかりやすく、あつく語ってくれています。

私もたまに開いては新たな発見を得たり、絵を描く勇気をもらったりしている1冊です。

 

 

齋藤:

岡本太郎さんの本、実に気になります・・。

時間を見つけて覗かせていただきますね!

最後になりますが今回の出展にあたっての意気込みをお願いします!

 

鈴木萌子さん:

気づけば、3年ぶりのA&C。妊娠出産のためにしばらくご無沙汰しておりましたが、ようやく新しい家族と また護国神社の緑の中で作品を展示できることを嬉しく思います。

子育てしながら制作する中で、ブローチひとつひとつも、たくさんの我が子のように思いながら、それぞれの良さを引き立てるように作るようになりました。

静岡の皆さんの心にぴったりとくる子に出会える場となればと思います。きらきら木漏れ日の下で、久しぶりお会いできるのを楽しみにしております!

 

齋藤:

新しい家族が増え 制作への向き合い方にも変化があったとのことで、今回の護国神社ではどんな作品が並ぶのかとても楽しみにしてます!

春の景色に溶け込む素敵な空間が目に浮かびます・・

みなさんぜひ鈴木萌子さんのブースにも足を運んでみてください。

鈴木萌子さんありがとうございました!

 

 

 

 

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