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テントとブースづくり


2週にわたった静岡と雑司ヶ谷の開催も終了し、ようやくひと息という今日この頃。

今回の静岡開催時の会場での事を思い返し、とある作家さんのテントを使ったブース作りについて考えた。


2012春季A&C静岡は二日間ともに晴れ。

けれども、初日は風が強かった。風の影響は特に正面鳥居から砂利道参道に大。

護国神社の会場ではテントは使用可。

ほとんどの方はテント持参で使用していたように思う。

要するに、基本はテントありきのブース構成。

テントは「自分のブースはここからここまでですよ」という目印のようなものでもある。



エリア3で出展していた木工の作家さんのブースについて。



初日彼らはテントを使ってはいたけれども、枠組みのみの使用で、幕は張っていなかった。

そもそも護国神社は参道の両脇に木々が立ち並び、今の季節から秋終わり頃までほとんどの箇所が陰がさす。(もちろん日差しの入り方に場所によって違いはあるけれども)

初日は風があった為、幕があることによって却ってテントが倒れる可能性(吹き飛ぶ)がありだったし、実際にヒヤヒヤした出展者の方は多かったろう。

彼らは今回で2度目のA&C静岡への参加という事もあって、ブースの作り方などに相当に気を配っていたようであるし、野外での出展ということを踏まえたテントの使い方をしていた。

彼らの「状況に応じて」という態度はとてもつくり手らしかったし、1度目の経験を2度目でしっかりと更新していた。



二日目。初日と同様天幕は張らず、けれども3辺を白色軽めの生地で囲む事でひとつの箱として機能していた。

生地は軽さがあり、風がふけば流れるものなので、風に対しての抵抗もなく、風は自然と抜けてゆく。軽さのある箱だけれども、白色の壁によって空間は引き締まったように思う。

前日と違ってこの日の彼らのブースは、白い生地を壁面として、立ち並び頭上にある木々を屋根として見立てているように見えた。

彼らのブースが特別際立っていた訳ではない。

けれども、彼らは自分たちがもっているそれ程特別ではない什器を使いながら(失礼)、野外の環境というのをしっかりと見据え、自然環境の変化を意識しながらブース作りをしていた。

2度目の出展である彼らは前回の変わらない会場の景色の中でも、見えている景色はきっと違ったであろう。

私は彼らのブース作りを見て、「具体的に工夫する事」というのは何もお金かけて、良いものだけを用意するばかりではないと改めて教えられた。


テントは、日差しや風など自然環境に対応する人工的なもので、

それは自然環境の変化によって当然使い方が変わるはず。

これは陶芸であれば産地によって出土する土が違い特性が違うように、

木工であれば素材がかわれば加工時の製品化の扱い方が変わるように。


「テントをつかって当たり前、そういうものだ」という事を状況によってはそうではない場合もあることをこちらからのアプローチによって、これから出展するかもしれないつくり手の皆さんに案内をしてゆきたいと思い、今回の記事に至りました。

これからも会場で行われている様々な出展者の方の工夫をスタッフが見つけてゆき、スタッフ内での意見交換だけではなく、こうして記事として紹介してゆきたいと思います。


名倉哲






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