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2013年春期A&C静岡シミュレーション・ルポ


【ARTS&CRAFT静岡・シミュレーションルポ 春】


2013年3月10日、ARTS&CRAFT静岡の会場である護国神社にて、会場シミュレーションが行われた。今回は変化球的に、名倉くんがインタビュアー、僕が回答者というインタビューからこのルポを始めたい。


名倉(以下、名):今回のルポは、シミュレーションでスタッフ皆から話しを聞く事を

お願いしているけど、実際には選考会の事だったり、開催時に行われる事、各自の心持ちに

ついて聞いて貰います。前回、本番の会場ルポをやってどんな感じを受けた?


植岡(以下、植):「基本的にルポが好きっていうのがあって、それが半年に一度の静岡

という僕にとっては真新しい会場で出来る、だから高揚した状態で仕事が出来ました。

こんな楽しい仕事あるんだなって(笑)」


名:じゃあギャラ返して(笑)


植:「それはできません!(笑)途中各ブースの作品をじっくり見過ぎて、時間がなくなる

んじゃないかって程で……」


名:出展者の方のブースにはまっちゃうって事だね。感動したことは?


植:「朝の搬入を見た事がなかったで、それが見れて良かった。シミュレーションでしか

見てこなかったものを見れて」


名:現場の坩堝だね。では、本番のルポの意気込みを。


植:「毎回変わらないですけど、その人なりのその人の言葉、言葉が生まれるタイミング、

背景を引き出すのがルポの醍醐味だと思うし、僕の好きな所なので外せない。

僕も突っ込みが弱いので、失礼にならない程度に、突っ込める所は突っ込んでいくって姿勢

でやれたと思っています」


名:二日間、よろしくお願いします。



(さて、ここからが本番です。ご覧下さい。)



今回、申し込みの数が前回よりも増えたと聞き、まず僕は、皆に選考会に関わる質問を投げた。

最初の質問は直球で、「何故、今回応募数が増えたと思うか?その個人的な意見を聞かせて

ください」というものだった。

スタッフから返って来た答えはほぼ同じ事柄を指していた。

ひとつは、回を重ねる事によって、ARTS&CRAFT静岡が浸透したから、というもの。

もう一つは、作家さん同士の口コミによる広がりだ。

スタッフの鈴木一生さんは、その事をこんな風に語った。


「スタッフそれぞれの宣伝もそうだし、会場の魅力もあって、会場に来た時の印象を「ああ、

良かったね」って言って、作家さんやお客さんがそれぞれ持ち帰ってつなげて貰ったという。

広がりですよね。良いものはみんな、広げたくなるんですよ、やっぱり。それがあって継続が

ある」


スタッフの阿井さんからはこんなリアルな言葉も聞けた。

「前回受付けをやっていて、「手創り市にはどうやって参加するんですか?」って聞いてくる

人も多かったので、お客さんの中には自分でつくってる人も多いので、割と認知度が上がって

いて、それで応募数が増えているのかなと思いました」


二人の言葉にはそれぞれの現場の感覚があると思った。

しかし、応募数が増えた事に対し、単純に楽観していないシビアな視点もあった。


スタッフ高山さんはこう語る。


「4月は申し込みは多い方なんですよ。10月の開催の時には色々なクラフトフェアが各所で

開かれているので、そちらに出られる方が多くて、10月は静岡の申し込み数はどちらか

というと少ないというのがあるので。なので4月というよりかは、10月の開催をやってみて、

その時の申し込み数でどの程度作家さん達に浸透出来ているのかな?という所です」


開催第一回目からARTS&CRAFT静岡に関わってきた高山さんらしい台詞だ。



僕が次に投げた質問は、

「選考会で自分なりにどこにポイントを置いて選考していますか?」

というもの。


スタッフ宮原さんはこう語る。


「選考を始める前に名倉さんが話してくれたのを思い出すんですけど、丁寧な作品とか、

相対する人に伝える意志と工夫が感じられる物を選ぶようにしました」


そういったニュアンスの話しがなされて、宮原さんもそれに着目したと。


「やっぱり人に見せる物だし、相手に渡す物だから。相手に伝える気のあって大事につくって

いる物の方が選考しやすいというか……みんな、いい物ばかりつくっているから、その中で

選ぶとなるといいもの順に選んでいった方が選びやすいなと。基準がはっきりする」


例えば伝えるとか丁寧といった部分で、どういった所がそれに当たると思いましたか?


「ぱっと見てわかるのが、写真の構成がいい物。もっと見たくなる物」


もっと見たくなる物、という、こちらの欲求を引き寄せる写真。橋本さんはそれを

「手に取ってみたくなる物」という言葉で語った。


「木のつるんとしてる感じだったり、ガラスの丸みみたいな、見た目がインパクトがある物も

あるけど、見てみたいと思う物と手に取ってみたいと思わせる作品は違う。「欲しい!」に

いく手前の手に取ってみたいと思うとっかかりみたいなものがある物にポイントを当てました」


今回から参加する事になった新人スタッフの関さんからもそれに関係するコメントを拾えた。


「今ウェブ関係の仕事をしていて、つくっているはつくっているんですけど、それは手に

触れられる物ではない。触れるものの魅力はその物を五感で感じられる所かなと」


そんな感覚を大切にしたいというのもあって、彼女は今回スタッフに応募したのだろう。


スタッフの選考ポイント、そこに対する意識は各人様々だ。


山梨さんは、

「第一印象、インスピレーション、好きかもと思うのを見させて貰って、作家さんのコメント

を読んだりして、バランスを取る感じですね」と語り、

江梨奈さんは、

「自分の作品をどう見せるか?A4の紙の中でストーリーがつくれる人」と語る。


ARTS&CRAFT静岡のツイッターでお馴染みの米澤さんは、こうも語った。


「毎回テーマを決めていて、前回は、作家さんの名前を見ないでやったのですよ。この人だから

こうっていうのが、自分が好きだったらあると思うんです。それで前回は名前を見ないで

やって、今回はそれは設けず、名倉さんが選考の説明のためにはじめにチョイスした人の説明

を聞いて。写真のどういう所がいいとか、名倉さんが語るんですけど、名倉さんが主催者で、

こういう人を求めてる、私達スタッフは自分が好きなのもそうだけど、今回は名倉さんの

言ったポイントを自分なりに咀嚼して、伝えようとした事を考慮しながら選考しました」


ARTS&CRAFT静岡の主軸となる名倉くんの意見。それをただなぞるのではなく、自分なりに

咀嚼して、という所に米澤さんの意志を感じた。


そんな米澤さんのツイッターにも魅力を感じ、今回からスタッフになった藤本さんの言葉だ。


「スタッフ募集に応募したのは、ツイッターをフォローしていて、そこでスタッフ募集を見て。頻繁に静岡のカフェ等の情報を載せているので、それが楽しみで。色々記事も書いたりしてて

頑張っているなという風に映って」


藤本さんは以前からARTS&CRAFT静岡にお客さんとして遊びに来ていたと言う。


「手創り市というだけあって、スタッフの方がつくった看板とか、会場の雰囲気みたいなものが、まさに、好きな人が責任を持ってお店を出してて、それでも楽しい。やりがいがあるって

雰囲気が伝わって来たので、あんまりメジャーな会場じゃないからかもしれないですけど、

のんびりリラックスして楽しめたかなと思います」


好きな人が責任を持ってお店を出す」


藤本さんのその言葉は、手創り市の作家さんの根本にある姿勢を表していると僕も思った。

責任の話が出たので、ここで一旦、名倉くんの言葉に。

それは僕が、パンフレットについての質問をした時に出た言葉だ。


「以前からパンフレット作成の要望が、作家さんやお客さん、そしてスタッフからなどもあがってるけれど、申し訳ないけれども4月の開催ではつくる事は間に合わない」との事。

(とはいえ、現時点では今年の10月の開催から作ってゆこう、と名倉くんは語る)


そのパンフレットを作成する際、それは無料ですか?有料ですか?

と質問すると、彼はこう答えた。


「パンフレットをつくった場合、有料にします。有料となる理由は、ARTS&CRAFT静岡の

運営において、全ては限られた制約の中で行われていて、特に金銭、経費についてはシビア。

パンフを無料にして、全て持ち出しでやれるほどのゆとりはないんです。話はそれるけれど、

僕の考え方で大事な事は、自分のことは自分でやるという事。自分は自分、人は人、それぞれ

違う人間であり、その上でお互いが理解をしあえるということに意味を感じる。仮に理解しあえ

ないこともあるだろう、でもそれは差異として受け止めればいい。もちろん許容出来る範囲で。

ただ、これを自分勝手だとか、ネガティブな意味での個人主義と思われたくはないかな。

まあとにかく、今言った事をARTS&CRAFT静岡に置き換えれば、ARTS&CRAFT静岡の運営

において、誰かに援助されることなく自分たちでやるということ。他のいわゆるクラフトイベン

トがどうこう関係なくね。何故なら会場に出展して下さっている作家さんは皆、誰かに援助され

て活動している訳じゃなくて、限りある中で、自らの自立と自律で活動をしている。で、そこか

ら作品が生み出され、その作品によって他者から共感を得たりしていると思うんだ。それがつく

り手としての姿勢であり、態度だよね」


「で、僕らのように会場をつくる側だって、限りある中でジリツして活動してゆくことは、

つくり手の態度があるように、運営する側の姿勢であり、態度であると思う。単純な理由だけ

なら経費の問題だけど、僕らが行ってゆく物事の背景にはそういった考えがあるし、ジリツ

する姿勢は崩したくないし、そこが崩れてしまえばつくり手のシビアな環境だって真に想像

出来なくなると思うよ。要は、当たり前なことはひとつもないってことね」


つくり手と同じジリツ心で市を運営していくと決めている名倉くん。そのジリツ心はもともと

名倉くんの中にあったものだろうけれども、それがこのARTS&CRAFT静岡という大きな規模

での姿勢にも筋を通している事が印象的だ。



次に投げた質問は、前回秋の開催について感じた事。


まずは、高山さんから。

「第一回目がたくさんの人が入ってくれていて、その後、お客さんが減ってしまって……

作家さん達にはもっとお客さんをちゃんと入れて欲しいという話があったのですけど。前回の

開催では、お客さんがたくさん入って良かったですね、という声も聞かせて頂いたので、

まだまだだとは思うんですけど、作家さん達だけではなく、お客さん達にも浸透してきている

のかなと実感が出来た回だと思っています」


次に前回からスタッフとなった上門さん。

「全体の流れが見えてなくて、自分の目の前の事でいっぱいいっぱいになってたのですけど、

今回は全体の流れを考えて、自分が今何をすべきかをわかった上で動きたいと思います」


前回のルポにも答えてくた彼女は、そのルポで、「自分が今なにをするか? れが周りに後々

なってどんな影響を与えるか?を考えてながら動きたかったけれど、やはり動けなかった」

と語っていた。僕はこの言葉を鮮明に覚えていた。そんな彼女も、この日、会場をみんなで

回りながら各エリアでの注意点をそれぞれの担当者が述べるという場面にあって、堂々と前回

の経験を踏まえつつみんなにエリアの注意点を語っていたのが印象的だった。

もちろんそれは彼女だけでなく、経験を積んだスタッフ達各エリアの担当者が、それぞれの

持ち場に対する役割をみんなに伝えた場面にも表れていた。


引き続き、前回の開催の感想を続けたい。前回の開催は今までの開催の中で一番スムーズに

いったという声が多かった。

その中の一人、泉谷さんの声。

「スタッフも何回か経験しているのもあって穏やかだった」


次いで米澤さん。

「搬入が逆流もなくがちゃんと成功したのが今回初めて。あと、フードエリアから砂埃をどう

にかして欲しいという声があがって、ジョーロで水をまいてたんですけど、今回はホースも

買ったので、出来る限りの事はしたい」


さらにフードエリアを担当していた万記さん。

「前回はすごい天気も良くて、お客さんもすごいいっぱい来てくれたので、スタッフをやって

いる私としてもすごい嬉しかったです。フードエリアは賑わっていて、早くも売り切れになる

ブースとかもあったりして、やっていて嬉しい限りです。お客さんがいっぱいいて賑わって

いる所を見ると嬉しくなります」



次の問いは、開催までの半年間、スタッフとして具体的にどう動けたか?また意識の変化など

あれば?というもの。


まずは鈴木一生さん。

「動けた事としては、僕がスタッフとしてやっているって事を、県内始め、友人、知人、お店の

方などに伝えたという事が大きかった。それで変ったっていうのはそこでのつながりだったりと

いうのが大きいですね」


具体的には?


「この間は、東京に行って&SCENEのスタッフに名刺を渡したり、広島の方にも出向いて

知り合いに会って、こういうのやってるよって、手創り市プラス、静岡の魅力も伝えたって

いうのがより僕の中で拡大出来たっていう。それにあたって、静岡のお店を知らなくちゃいけ

ないじゃないですか?で、僕が好きなお店っていうのを僕がだんだん表現出来ているのかなっ

て。それをもうちょっとコンパクトに伝えられる様にしたいなとは思いますね」


次いで山梨さん。

「カフェとかに入った時にフライヤー置いて貰えそうかどうか、もっと意識するようになった。

そしてもっと色々な所を見て回りたいという意識も芽生えている」


高山さん。

「僕はどちらかというとあまり動けなくなってしまった方なのですけど、その代わり、米澤さん

を筆頭に色々やってくれるスタッフがいるので、その部分ではありがたいなと思っています。

これから自分がどういう形で携わっていくかわからないのですけど、もう少し、前みたいに

動けるように戻れればなぁと思っています」


橋本さん。

「フライヤーを置くなどの広告活動は全然出来てないんですけど、私が街に行って買い物しよう

とする時とか、見れる物の範囲が広がった。一回松本クラフトに行って器を初めて買ったくらい

から、変わっていった」


泉谷さん。

「静岡市内のパン屋で働いているので、そこでフライヤーを手に取ってくれた人と手創り市の

話しを積極的にしました」



そして今回のARTS&CRAFT静岡には、新しい試みの場が現れることになる。それは、スタッ

フの鈴木さんが設計・制作した白色の小屋だ。今回この小屋が「OHNO CAMERA WORKS」

のカメラマンの大野さんによる、ポートレイトの撮影現場となるのだ。


まずは、小屋の設計から制作まで担当した鈴木さんに話しを聞いた。


小屋をつくろうという話しが来たのは?


「去年の暮れですかね?会場で大野さんに撮影して貰いたいっていう。で、模型と絵を、僕の方

で形にして一番は初めの打ち合わせの時に持っていって。名倉さんとしてはそこで形にして流れ

をつくるってつもりだったと思うのだけど、イメージをこちらで先に形にして打ち合わせに臨ん

だって感じでしたね」


模型もつくられたと聞きましたが?


「ジオラマ用の発泡スチロールが家にあったもので、それで。撮影するってなって、どの位の

スペースが必要になるか、わからなかったのだけど、だいたいのおおまかな、足元から動いて

いる人が見えて、窓から撮っている人のスペースの動きが見えるって考えてたもので。それを

形にした。ジオラマは二時間くらいでつくりました。イメージを直接落とし込んだ、そのあと

に設計図に落とし込んだもつくってみないとわからないもので、だいたいのものでしたけど」


小屋の制作期間は?


「約二週間。塗装は約一週間。ムラになるから二度塗りするんです。慣れなくて大変でした」


今日この場に出来上がってみての感想は?


「組む前にミスしてる部分があって、僕の指示ミスなんですけど、今日組めたので、ふた安心。

安心安心。準備期間が長かったから、ズレを修正出来た。名倉さんはじめ、みんなも喜んで

くれて。みんなにも普段の自分じゃない姿というか、打ち合わせの時とかは結構死んでるんだけ

ど(静か、という意味)、それを見て貰えて。現場作業が好きなんだなと。どちらかというと、

つくる側の人間なのかな?と思い始めていて。みんなと比べてって言ったら変だけど。

そういう部分では考え方がみんなとは違う部分があるのかなとか思いつつ」


今後、この小屋にどんな展開を望みますか?


「ある程度目に見えてるって言ったら変だけど、あの小屋が今後どうなっていくか。

あの小屋って組み方で形が変化するんですよ。なので、そういった事を考えたつくりになって

いるんですね。机の位置とかも。色んな形に柔軟に」


名倉くんともその話はしたのですか?


「してません。やってくいうちに変えていったというか。自分一人でやってるから、名倉さん

にその都度確認とる訳じゃないし。時間があるからその分イメージも膨らんで、出来たのかな

って。後付の部分もあるんですけど。それだけで納まるのはつまらないと思ったので、僕の色も

入れようかなと。ちょこちょこ細工したんです。でも、第一に小屋が今回どんな風に機能して、

今後どんな風に機能していくのか、そのヒントのようなものが見える事に期待していますし、

楽しみです」




そんな小屋でスタッフ全員を相手にテスト撮影を終えた、カメラマンの大野さんに話を聞いた。


「今回の企画のお話しを貰ったのは今年に入ってから。またいいお話だったので、非常に嬉し

かったです。ものすごくやりたいなと思いました」


「未来のあなたへ」というコンセプトでポートレイトを撮られているという事ですが?


「ポートレートで笑顔で撮りましょうとかやってたんですけど、別に笑顔じゃなくてもいいん

じゃないか?と思ったんですね。知り合いの結婚式に行った時に、二人のご両親の結婚当初の

写真がスライドで出て来て、新郎新婦のご両親が金屏風の前で撮った写真なんですけど、

二人ともすごく緊張してる顔をしてたんですね。すごくいいなと思って。こういう写真って

何十年経っても、すごく色々語りかけてくれるし、そういう何十年も先に残るような写真に

想いを馳せたんですね。今はデジタルなんで、自分が意識してない所で写真をたくさん撮られて

いて、でも写真を撮るって意識をして写真を撮るって事が最近少ないので、撮り手と撮られる側

が意識を持つような写真を撮りたいなと思ったんですよ」


完成した小屋を見て、率直な感想を。


「感動しました。「OHNO CAMERA WORKS」名前の入ったアクリルが窓に入った時には

泣きそうなりました」


今、この企画に臨む想いを。


「少しでも多くの方に、10年後、20年後、あの時こういう思いだったよね? とかこういう

イベントがあって、こうだったよね?って思い返して頂けるような写真が撮れたら良いと思い

ます。今までは家族、ポートレイトだったんですけど、物と人をつなぐというコンセプトでも

出来そうなので、ここでしか出来なかった事もしたいです」




シミュレーションの最後に、スタッフみんなに、4月の開催に向けて楽しみにしている事、

期待している事を聞いた。


まずは阿井さん。

「この気持ちは最初から変わらないのですけど、こういう場所があると、作家さんと静岡の

手創り市がつながれるいいイベントだと思うので、その出会い、お客さんと作家さんの作品も

そうですし。それが楽しみなのは変わらないですね」


次に山梨さん。

「フードエリアで食べられるだけ食べる。好きな作家さんのブースだけにに入ってい行くのでは

なくて、まんべんなくブースを回ってみたい」


万記さん。

「天気が晴れればという事と、お客さんがたくさん来てくれればという事ですね」


米澤さん。

「写真の小屋がすごい楽しみ。写真の小屋をつくってお客さんがどんな反応をするのか、その顔

が見たいですね」


新人の関さん。

「他のクラフトフェアとは一風変わっているなと。神社で開催しているのもそうだし、チラシに

すごい力を入れていたり、自分もスタッフとして活動出来たらと思って応募したのですけど、

まずスタッフとして参加するのが初めてなんで、お客さんとして関わるのとは違うので、その

違いを楽しめたらなと思っています」


同じく新人の藤本さん。

「県外からも作家さんが来てるので、どんな所からどんな作家さんが来てるのか楽しみですね」


最後に高山さん。

「毎回ドキドキしかなくてですね(笑)作家さんは来てくださるのはわかっているんですけど、

来場者の方々はどうなるのかわからないので、来場者の方がたくさん来てくれる事を期待して

いる、という感じです」


そんな、たくさんのコメントを頂きながら、シミュレーションは無事、いつもよりも早い時間に

終了しました。それもシミュレーションを重ねた結果でしょうね。


と、ここで、このルポは終ると見せかけて、さらに続きがあるのです。


スタッフ6名と、この後夕飯を食べに行ったのですが、その食事後に名倉くんんからの周知事項

があり、その流れから、僕からの千駄木・&SCENEの話しに発展し、そこから火がつくように

予期せぬ企画会議が始まったのでした。

その模様を名倉くんにインタビューしました。


シミュレーションあと、スタッフ六名と食事をした時、企画会議が始まりましたが、

今までは何故その様な時間がスタッフ間で取られなかったのでしょうか?


「あれ(企画会議)だってやろうと思ってやった訳じゃあないからね。あれには僕だって驚いた

というか…そうだね、驚いたが正しいよ。今までだってない訳じゃあないけれど、何故か?と

言われれば、それはこっちが聞きたいよ。ってのは冗談で、単純な話、相互の意見が投げかけ

がしやすい人数だったんじゃない?更に付け加えるなら、シミュレーションの後ってのが

良かったと思う。ONの状態だから。個人に置き換えれば、個々がもつ意識の有無じゃあないか

な。他人事のように聞こえたら申し訳ないけれど、そう思う。面白いことはその辺に転がってる

訳じゃなくて、面白くなりそうなものを見つける事が出来るか、気づいたら形に出来るかどうか

だと思うから。意識じゃんそれって。あと、ただ話をしただけってのは嫌なのね。話すことに

意味があるって意見もあっても、形にしないことには何も生まれない。形にしたことだけが、

皆が共有出来た時間や気持ちへのお返しだから」


企画会議の内容や、その時間から感じたものを教えてください。


「今後静岡の会場でやってゆきたいことありますか?的な事と、問題点の陳列。感じた事は、

普段僕が、仕事をするだろう作家さんと一対一で話しをしている時に感じる広がりだったり、

スイッチの入り方に近かったかな。単純に言えば、つくってる人、つくろうとしている人達と

の対話だった。スタッフ間という風に置き換えれば、ようやっと動き出したって感じ。いずれ

にしても、今この場で起きた熱を少しでも形にして、小さな成功体験に導くのが僕の役目だよ。

時間は限られてるからこそ気持ちが昂るね。早く東京に帰って準備したい」


四月開催に向け、今回の会議がどうつながるのか?

具体案が動き出しているなら教えてください。


「限定的だけれど、会場の問題点を少しでも改善する為に、手段と目的をシンプルに形にした

企画が動き出しました。時間がキーワードです。僕は企画の交通整理で、形づくり中身を

つくってゆくのはスタッフになります。それが嬉しいし楽しみです」



その企画会議の場に居合わせた僕にとって印象的だったのは、その時間の密度の様なものでした。一人一人が誰かの発した意見に対し、熟考し、いい意味での沈黙を交えながら、また意見

を投げ掛ける。静かな波紋が波紋を生み出し、化学反応を引き起こす様な、そんな濃厚な時間

でした。

この時間を共にした事が僕にも影響を及ぼしました。千駄木・&SCENEのいちスタッフである

僕の立ち位置を再び考え直す事の出来る、とてもいい鏡となる時間だったからです。


僕がルポをやらせて頂き、肌で感じている事ですが、手創り市は止まる事なく、変わり続けて

いるという実感があります。

それは今後も続いていくでしょうし、その変化こそが市の生命力なのだと思うのです。


これで2013年・春・シミュレーションルポを終ります。


うえおかゆうじ



*シミュレーション・ルポへのご意見・ご感想は以下mailまでお気軽にお寄せ下さい*


会場にはご来場者専用駐車場は御座いません。ご注意ください。


ARTS&CRAFT静岡
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twitter : http://twitter.com/a_c_shizuoka
むすぶ : http://infoshizuoka.blog9.fc2.com/







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